小学校の教科担任制とは?仕組みと導入例に見るメリットとデメリット




神繭
神繭
『育児をワンアップする!』ブログ編集長で、9歳と5歳の女の子の現役パパ。

 

長女は全国統一小学生テストの算数・国語で偏差値60以上~65未満で将来の夢は医者。次女はスポーツ選手を目指して体幹・柔軟性の基礎訓練中。

 

イクちゃん
イクちゃん
・教科担任制って何?

 

・いつから採用されるの?

 

・うちの子は内向的だから大変なんじゃ…

 

今回はこんな方向けの記事になります。

 

2020年度からプログラミング必修化に加えて、小学5・6年生を対象に英語が教科化されます。

 

それに続いて、文部科学省は小学校で担任が全ての教科を担任する仕組みから、教科専門の教師が教える「教科担任制」に変更する見通しです!

 

でも、それによって子供の成績が落ちたり、担任がころころ変わると内向的な子のママは心配になりますよね💦

 

結論から言うと子どもの性格によって向き不向きがあると思います!それに教科の専門性という意味ではより深い分野まで学習できるでしょう♪

 

今回は、小学校の教科担任制とはどんなものか?メリット・デメリットを紹介する記事になっています。

 

この記事を読み終えた頃にはママの経験値が『1UP』して、お子さんの適性を見抜く鋭いママになること間違いなしでしょう!



文部科学省が進める教科担任制とは

教科担任制とは

ここでは、まず教科担任制とはどういうものなのか?について見ていきます。

 

現在の学校での傾向と実際にモデル校として導入している学校の事例を見てみましょう♪

①中学・高校ではお馴染み

 

②すでに教科担任制が採用されている小学校の事例

①中学・高校ではお馴染み

小学校では、1人の担任が1クラスの図工・体育以外の全ての教科を指導する「学級担任制」が一般的です!

 

一方で中学校・高校以降では担任はいるけど理科・社会・英語などの教科では必ず専門知識を持った教師が学習を指導しています。

 

最近、ニュースでも話題になっているのは小学校でも中学校・高校以降で採用されている「教科担任制」を全面的に導入しよう、という動きがあるからです!「教科担任制」とは言わば教員のワークシェアリングと考えてもらって良いでしょう♪

 

今年4月12日の閣議後に柴山昌彦文部科学相が記者会見で「教科担任制」拡大を示唆していました!

 

この教科担任制はまだ決定事項ではありませんが現在、文部科学省が中教審に審議を求めている段階。

 

見通しとしては、2020年末頃までに中教審から回答をもらう予定になっているため、実際に現場に導入されるのは、早くても2022年以降になります♪

 

②すでに教科担任制が採用されている小学校の事例

正確には、すでに岩手・福島・埼玉など全国のいくつかの小学校では教科担任制が実際に導入されている事例があります!

 

埼玉県新座市にある小学校では、

・授業の質を上げて学力向上させる

 

・教師の人材活用や意識改革

 

・個性の尊重

 

この3つをテーマに平成14年度から実際に採用されています♪

 

また、導入から1年~3年後の様子を公開しており、参考までに一部をご紹介。

【1年後の様子】

担任している学級の子どもの名前も十分に覚えていない状態でスタートしたので、困ることもたくさんありました。年度当初の定期健康診断の際、担任しているクラスを、別の教科担当者が授業をしているようなこともありました。

家庭訪問では、担任が担当していない教科について話題になると、児童の学習の様子を質問されても答えられないこともありました。担任とのふれあいが少なくなるのではないかと心配される保護者もいました。

授業時数を確保するために、毎月、教科担任用の時間割を作成するなど大変でしたが、教科担任制は保護者や児童には好評でした。
引用元:www.c-niiza.ed.jp

 

神繭
神繭
導入1年目は、学校側が仕組みに慣れていないことで、現場が混乱していた様子が見てとれます💦

また、保護者側からも心配されていたようですが、教科担任制によるきめ細やかな時間割などメリットも見受けられますね♪

 

【2年後の様子】

教科担任制の仕組みに慣れるまでが大変でした。人事異動の関係で前年度の教科担当者との引き継ぎが十分でなかったり、 いわゆる「空き時間」が2時間程度の担任がいたりして、学級の事務、ノートの点検、提出物の確認など多忙な日が続きました。

特定の教科の授業時数が不足するような場合は、教科を入れ替えて対応しました。運動会など時間割の変更に影響する行事の際に時間割を作りかえることも考えましたが、時間割がたびたび変わるのはよくないという児童の声もあり、実施しませんでした。
引用元:www.c-niiza.ed.jp

 

神繭
神繭
2年目でも、まだ教師同士の連携がうまくいかなかったり、時間割が変わることで児童側の混乱している様子がうかがえます。

時間も人材も効率的に使うにはまだほど遠い感じがします💦

 

【3年後の様子】

導入3年目からは、教科担任制を実施している学校に、新座市が市費で教科担任加配として教員を1名配置してくださるようになりました。こうした措置により、時間割の編成においても、学級の事務処理の面でも負担が軽減されるようになり、教科担任制が運営しやすくなりました。

学校として教科担任制の仕組みに慣れてきたこともあり、4月や3月に学級担任が指導する期間 を設けなくてもスムーズにスタートできるようになりました。5年目には、毎週水曜日の6校時を 5、6年の全学級が書写の時間とし、その時間が空いている低学年の教師に指導する時間を確保しました。連絡調整をこまめに行うことができるようになり、共通理解を深めて指導ができるようになりました。
引用元:www.c-niiza.ed.jp

 

神繭
神繭
市からの支援というのは大きいですね!

なかなか学校単位で教科担任制を確立するのは難しいでしょうから、社会全体の理解が必要だと感じました♪

3年目以降は、学校側も仕組みに慣れてきており、効率よく時間と人材が活用できたことで、ようやく教科担任制のメリットが表に現れてきた感じでしょうか!

 

実際に全国で教科担任制が導入された場合、最初の1〜3年目までは現場の混乱が予想されます!実際に対象になった小学生の学力が低下したり、児童の発達段階に支障が出ては意味がありませんよね💦

 

モデル校の経験を生かして、しっかりとした枠組みと仕組みを確立したうえで導入されるのがベストと言えそうです♪

 

激務と言われる教職の実態


学校で働いている教職員の環境は年々、悪化していると言われていますがどういうことなんでしょうか?

 

ここでは現場を支えている教職員の実態を見ていきます♪

①教師になりたい人が6年連続で低下

 

②教員の勤務実態

①教師になりたい人が6年連続で低下

平成31年度の公立学校教員採用選考を見てみると、全国69県市の平均倍率は4.0倍。前年度の4.6倍から-0.6倍も低下!(教育新聞調べ)

 

全体の受験者数は14万7180人で前年度より-1万2114人となり、これで6年連続で低下。教員が慢性的に不足している状況にあります💦

 

こうした背景には、

・重労働

 

・新卒者が民間企業へ流出

 

民間企業の流出への問題では、2019年3月に文科省・厚労省が「平成30年3月の大学卒業予定者の就職内定率が9割を超えていた」と発表してます!

 

そして、教職員の給与は20代・30代・40代など年齢・等級・地域手当の額によっても異なりますが全国平均で約393,181円(JSコーポレーション参照)と言われています。

 

年収で考えると400万~700万ほどでしょうか♪

 

②教員の勤務実態

公立学校の教員と言えば重労働の代表例として挙げられることが多いですが、学校現場ではどんな勤務実態なのか、またどんな悩みを抱えているのでしょうか!

 

下図は過去10年以上にわたって公立学校のデータ収集を行っているベネッセ「教員の勤務実態と意識」を参照しています。

 

①出勤時刻・退勤時刻・学校にいる時間・睡眠時間(平均時間、経年比較)

①学校にいる時間
引用元:ベネッセ「教員の勤務実態と意識」

 

小学校の教員が「学校にいる時間」に対する回答の平均は2016年が「11時間54分」で過去最長、2010年と比べて約25分も増加💦

中学校では12時間30分、公立高校では11時間33分といずれも過去最長になっています!

 

②平日の生活時間(平均時間、経年比較)

②平日の生活時間
引用元:ベネッセ「教員の勤務実態と意識」

 

小・中・高いずれも「家で学校の仕事に費やす時間」は減少傾向ですが、一方で「教材研究や授業準備に費やす時間」がやや上昇している点から、自宅に持ち帰らず残業や早出をして学校で準備していることがうかがえます。

 

③土日の出勤状況

③土日の出勤状況
引用元:ベネッセ「教員の勤務実態と意識」

 

小学校の教員では、ほぼ毎週が16.7%、2週間に1日が23.2%、1ヵ月に1日が23.1%という結果。

中学校の教員になると、ほぼ毎週が74.5%、2週間に1日が10.2%と約8割が毎週のように土日出勤していることになります。

 

④教員の悩み(経年比較)

④教員の悩み
引用元:ベネッセ「教員の勤務実態と意識」

 

「特別な支援が必要な児童・生徒への対応が難しい」と「生徒間の学力差が大きくて授業がしにくい」がいずれも60%~70%を占めています。

 

そして、特に気になるのが「教材準備の時間が十分にとれない」「作成しなければならない事務書類が多い」が90%。これは10人中9人は書類作成や準備に手間がかかることを物語っています。

 

⑤児童・生徒の変化

⑤児童生徒の変化
引用元:ベネッセ「教員の勤務実態と意識」

 

「受け身的な児童・生徒」が増えたは47.8%と約半分、「英語や外国に興味がある児童・生徒」が55.7%と意外と高い数字なのが分かります。

 

英語や外国語を学んでみたいという児童が多くなったため!教職というのはなかなかハードでストレスのかかる仕事であると言えるでしょう💦

 

また、ママさんが育児ストレスを感じたときはこちらの記事「育児ストレスが限界のママはすぐチェック!おすすめの解消法付き♪」がおすすめです♪

 

教科担任の決め方/時間割も変わる

担任の決め方
ここまで教科担任制の仕組みと実際に導入している小学校の例を見てきましたが、全国一律で導入された場合、具体的に教科担任の決める方と時間割はどうなるのでしょうか?

 

基本的には学級担任はこれまで通り専任し、ほかの教員がそれぞれの専門教科を決めてそこから時間割を組んでいくことが予想されます。

 

しかし、学年によって授業数は違いますし、基本教養の国語・算数の授業数は多く、反対に授業数が少ない道徳・学活など「時間割と授業時間数の確保」が課題になります。

 

前章で紹介した埼玉県新座市にある小学校の例で見てみると、

・各担当が重複しない、かつ学習指導要領で定められている授業数をクリアするのが難しい

 

・国語や算数のように授業時間数の多い教科担任に負担が偏りやすい

 

・学年によってクラス数が異なるため、時間と他の教科担任との調整が難しい

 

このような傾向があるため、いかにスムーズに時間割を組んで授業数をクリアするためには、時間割を決める教務主任の手腕にかかっていると言えそうです。

 

また、授業数や教科担任の数の関係で直前になって、時間割が変更される可能性もあることに留意しましょう。

 

海外の教育先進国と比較

内訳アメリカ・欧州・アジアの国々ではそれぞれ異なる教育方針が設定されています。そして、海外では効率化の観点から「ワークシェアリング」という考え方が当たり前♪

 

例えば。日本では義務教育過程があり、どんなに成績が悪くても進級する仕組みになっていますが、アメリカでは初等・中等教育でも成績が悪ければ進級できない、など。

 

教科担当制に限って言えば、小学1年生に該当する6歳~10歳頃までは発達段階の面から同じ担任がいた方が良いということで学級担当制が導入されている国はけっこう多いものです。

 

海外の教科担当制のリアルな声が書かれた記事が「FRaU」にあったので紹介しておきます。

筆者の娘が移民のためのオランダ語補習校から一般の小学校に転入するとき、校長先生は娘のクラスに複数の担任の教師がいるのだと教えてくれた。オランダはワークシェアリング(またはジョブシェアリングやワーキングシェア)という、仕事を雇用者同士で分け合うことで各々の労働時間を短くするシステムを積極的に推進してきた国。そのシステムは学校の先生たちの仕事にまで浸透してきているのだ。

クラスメイトのオランダ人保護者に複数担任制に関する意見を聞いてみると、「いいと思う。実は私は、5年生の時の担任のC先生の指導力に少し疑問を持っていた。けれど他の日にベテランのD先生が担任でいたからバランスが取れていたと思う」と述べた。

指導力とは関係ないが、この5年生のC先生は学年の途中から産休に入った。そんな時も元からいるD先生は変わらず担任のままなので、生徒たちにとって「がらっと環境が変わる」「先生との関係を一から築きなおす」という負担は最小限で済んだ。

引用元:FRaU – 世界一の教育国・オランダが実践する「まったく新しい小学校担任制」

 

確かに、担任の力量によってクラス全体の学力や生活態度が下がることもあると思いますし、子供との相性もあるから良ければ「アタリ」、悪ければ「ハズレ」で1年間楽しくないまま過ごすことになるのは酷。

 

また実際、我が家の長女が行っていた小学校でも学級担任が体調不良で入院し、ずっと副担任や他の教員が担任をしていたことがありました。

 

相性は悪くなかったと思いますが子供が私に「〇〇先生ね、まだ入院してるんだよ。大丈夫なのかな~」と言いました。

 

10歳に満たない子供からしたら、前学年から繰り上がりでまた担任になった好きな先生だから、気になる気持ちは理解できます。

 

だからと言って、学校で集中力や学力が低下しては、親としては困るわけです。もちろんそうならない子もいますが。

 

結論からしたら外国と比較して、どこが優れているどこが悪いと比べてみても、結局は自分の子供が「学級担任制」と「教科担任制」どちらが良いと思うかどうかです。

 

本気で我が子の学力を上げたいと思う親は、学校以外の塾に注力するはず。学校では社会生活や友達作り・体作りをしてくれたらそれで充分だから今まで通り「学級担任制」を希望する親も実際いるので、そのあたりは判断が難しいところですね。

 

参考:「諸外国の義務教育制度の概要」文部科学省

教科担任制のメリットとデメリット

担任
ここでは「学級担任制」「教科担任制」のメリットとデメリットを確認しておきましょう。

 

学級担任制 教科担任制
メリット 児童の変化に気づきやすい

時間割が組みやすい

授業の質が高まる

授業準備の効率化

複数の目で指導をすることができる

デメリット 授業準備に時間がかかる

授業の質が担任に委ねられる

担任が児童と接する時間が制限される

時間割が組みにくい

児童の変化に気づきにくい

 

こうして見比べてみると子どもの学力を上げるためには「教科担任制」の方がよさそうですよね♪

 

でも、反対に内向的で引っ込み思案の子は「学級担任制」の方が、自分に自信をつけるためには向いてそう💦

 

教科担任制のメリットは下級生に恩恵がある!?

今回の内容をまとめると教科専門の教師が教える「教科担任制」が小学校高学年に導入された場合、学力向上・授業準備の効率化で人材活用することが可能になる!ということ。

 

これは、教員が全国で不足している現状から、政府が推し進めている「働き方改革」の一環として学校現場でもワークシェアリングを採用しよう、という動きが今後ますます活発化していくことが予想されます♪

 

導入された場合、学校現場では慣れるまでの1年目~3年目にかけて現場が混乱することが考えられるので、導入された小学校高学年の子たちは少し気の毒ですね💦

 

また、教科担任制のメリットを実際に感じるようになるのは、導入時に小学校低学年の子たち以降ということになりそうですね♪

 

またそれぞれのメリット・デメリットや導入例を整理してみていくと、子供の性格によって向き不向きが考えられます。

 

教科担当制向き=外交的な性格、探求心が旺盛、健康な子供

 

学級担任制向き=内向的な性格、学力上位(学校では道徳・社会生活を学ぶという観点から)・体調を崩しやすい子供

 

あくまでも私見ですが、内向的な性格は間違いなく学級担任制向きだと思います。言いたいことがなかなか口にできない子は、いつも見てくれる担任の先生にしか気付けないことがたくさんあります。

 

学力向上も重要ですが、同じくらい子供たちのメンタルな部分へのサポートも充実させるとより一層充実するものだと思います!

 

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